月島散歩をしよう!
(現在はまとめ切れていなかった訪問を掲載しています。)
月島(つきしま)は、東京都中央区の地名。
東京湾から浚渫した土砂を利用して埋め立てられて作られた街です。
1892年(明治25年)の「東京湾澪浚(みおさらい)計画」に基づき作られた場所です。
歴史的にはかなり古そなイメージを持ちがちですが、街としての成立は明治時代ですので
案外新しい街です。
幸いにもこの地は太平洋戦争の東京大空襲(1945年)ではあまり被害を受けることなく、
終戦を迎えます。
そのため震災から復興した後の戦前の街の姿が色濃く残る、下町情緒が溢れる街並みが魅力。
また、隣接する佃エリアを合わせた開発された近代的な街並みと下町の雰囲気の融合が見どころの
1つです。
そんな下町の風情を楽しもうと散歩コースとして歩いてきました。
当然、もんじゃを食べてからの、下町風情探訪と言うところです。
下のもんじゃのお店は手広く店舗展開されている「おしお」さんです。
そして、夕方からは目玉であるこの下町にある日本有数と言われる居酒屋に出掛けてきましたので
紹介したいと思います。
東京三大煮込みのひとつ 岸田屋
本日の目玉である日本有数の居酒屋がここ岸田屋です。
東京3大煮込みとしてあまりに有名なこの店の煮込みは漫画「美味しんぼ」にも登場している
逸品だそう。
たしかに、煮込み。それ以外の料理と価格。
その料理のクオリティとCPの良さは驚くべきものでした。
開店は17時~なのですが、1時間前には人が並び始めます。
僕も10名程度の先客さんの後に続いて開店待ちをします。
ちなみに、この日はずっとお店の前に待ちのお客さんが並んでいたためお店の外観写真は
撮れませんでした。
お店の間口はこじんまりとしています。カウンターのみで席数は26席とのこと。
さきほど開店前の行列に加わったと書きましたが、この26席から漏れてしまうとその後の
第一陣が退店してからの入店となってしまうので時間が読めなくなるのを(腹が空きすぎるのを)
避けるためでした(笑)。
では、思わず「間違いない」とうなずいてしまう酒の肴
早速、今回注文したものです。
まず、定番と言うか、オーダーすべきもの。
そう!煮込みです。
座った位置が壁際のカウンターだったので暗いのでフラッシュ撮影となりました。
美味そうに見えないかもしれませんが、美味いです(笑)。
東京3大煮込みとしてあまりに有名なのがこの逸品。
トロトロに煮込まれたモツはくせがなく美味し。
ミソのタレが肉の旨味を凝縮してたまらん。
しかも濃厚なのにしつこくない。
ネギ付きか聞かれますが、当然にネギ付きで一緒にいただくと旨味が膨らみ酒がすすみます。
モツはさながらシチューの肉の様に煮込まれてホロホロと口の中でほどけます。
つぎは、ぬたです。
ご覧の通りタコや赤貝、とり貝も入ってます。
これらの魚介も美味い。
なかなかこれをしっかり出す店は少ないので貴重です。
しかも¥550円ほど。
他の店で頼んだらこのクオリティだったらいくらするのやら。
当然、というか僕は今回は短期勝負だったので酒はいきなり日本酒です。
しかも2合(笑)。
超混雑状態だったのでちょこちょこ追加は店員さんに悪いかなと遠慮気味して、なんですけど。
酒は一部地酒も置かれていますが、定番の酒を選択。
タイミングで変わる酒より、こちらの定番の酒のほうが店の料理と相性が良いだろうと踏んでの
選択でした。
結果、選択は当たりコスパよく料理を楽しむことが出来ました。
次も定番ながら、絶品のズワイガニ酢の物。
見ても楽しめるゴージャスな一品です。丁寧なひと手間が施されていてこちらもまず
「色どりがキレイ!」と思いました。
これでたしか¥600円前後。
前のぬた同様、こんなものをこの値段で出せる居酒屋ってなかなか見当たりません。
これが、かにの身のアップ。
どうやって入手しているのか分かりませんが、食べるとしっかりしたカニの旨みを感じることが
できます。冷凍パックのどこか気の抜けた味わいとは違う鮮度の良さを感じます。
かに酢と言いながら酢は控えめ、素材で勝負と言う感じでしょう。
そしてゴマやシソが効かせてのひと手間で単なる酢のものではなく味に奥行きが出ています。
ぬた同様、言ってみれば高~いお店の味わいを控えめな値段で楽しむことが出来ます。
こちらも人気が高い肉豆腐。
このネギの山の中に豆腐が隠れています。
こちらは煮込みとは違い、少しワイルドな感じですが、味付けは上品です。
ネギの処理も上手でこれだけ大量だとネギ臭くなりがちですが、どのネギも青臭くなく甘い。
タレに絡めてネギだけ連続で食べても充分につまみとして機能するものです。
そして、銀だらの塩焼き。
塩味は控えめ。そのおかげで魚が持つ本来の旨みや甘さが楽しめます。
ふわっとした食感でめちゃくちゃ美味しい!
軽く最初の日本酒は開けてしまったので、もう酒は追加しています。
少しびっくりしたのが、このお銚子とお猪口がセットだったと言うこと。
たぶんメーカーからの提供品なんでしょうが、ここのお店、メーカーにとって長いこと
大切なお客様だからこういうサービス提供をしてもらっているのかなと。
まだまだ飲んじゃいそうな勢いでしたが、さくっとこの辺りで今回は締めました。
岸田屋の感想
冒頭に書きましたが、26席とこじんまりとしています。
昔ながらのコの字のカウンターと片側の壁に面したカウンターのみ。
コの字のカウンターは当然向こう岸の方と顔が向き合います。見知らぬ人と一緒に飲む感じです。
しかも超人気店ゆえに満席当たり前、両隣とも近距離です。
落ち着いて飲みたい方には、慌ただしい雰囲気かもしれません。
ちなみにトイレチェック!
男女兼用が1つ。
トイレ移動を考えての僕のおススメの席は壁際カウンターの奥。
何故かと言うとトイレが近いから。
トイレ状況も把握しやすいです(笑)。
訪問すればわかりますが、カウンター対岸から向かうとなると混みあっている席の間をすり抜けて歩くことになるので近いながら遠い距離感を感じてしまうかもしれませんし(笑)。
そんな混雑した店内ですが、店内の雰囲気であったり、出される料理の美味しさとそのCPは、
やはり、並んででも食べて飲んでみる価値があります。
幸い、地元の居酒屋と言うよりは観光地化してしまっていて、そんなに飲めない人も料理を
楽しみに来ている人も多そうですから、飲めない人も気にしないで味を楽しめると思います。
さすが、食べログでも高評価(TOP5000の名店)の伝説的な居酒屋さん。
煮込みは当然ですが、それ以外にも、かに酢やぬた、塩焼き等など、そもそもこの価格帯で
出せる店が少なく、それこそ「世界文化遺産にも登録していいくらいなんじゃないか?」と
思っています(笑)。(魚メニューは割と近年の展開の様ですが)
高レベルの「あるべき居酒屋」として、並んでも体験してみるべきオンリーワンの料理の数々。
岸田屋に飲みに行きたいから月島へ行くと言えるくらいの三ツ星クラスの居酒屋です。
名店と言われる居酒屋を訪問してみることは自身の貴重な経験、基準になると思います。
まさに古いけど魅力的「old school」でした。
今日も美味しく楽しい時間を過ごすことが出来ました。
岸田屋さん、ありがとうございました。
お店情報
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