何度も書いていますが、蒲田と言えばラーメンも激戦区。
ここだけでもいろいろな麵屋さんを食べ歩いてきました。
などなど。
ただ時々、インパクトある味よりもあっさり端麗系のラーメンを食べたくなる時って
ありませんか?
僕はそういうあっさり系ラーメン気分の時があります。
特に日本酒を飲み過ぎたとか、暴飲暴食したとかの翌日です(笑)。
そこで今回は、調子に乗って飲んでしまった昨日を反省しつつ、あっさり優しいラーメンで
ほっと一息入れられるお店をご紹介します。
蓮沼のインディアンというお店
このインディアンというお店ですが、支那そばと武田流という古式カレーのお店。
もともと蒲田を中心として3店舗ありました。
今は無き蒲田店、そして今回の蓮沼、隣駅の池上。
諸説あるようですが、千葉や都内にも同じタイプのお店が存在しているようです。
どうやら身内関係やのれん分けらしいですが、それぞれが個性があって味も微妙に変わるので
それはそれで頂く側からすれば、「どこの味が好み?」と楽しめる側面があります。
そして、この蓮沼店がそのインディの本店と言うことです。
もともとこの武田流の武田氏が銀座資生堂パーラーに入社して戦後に横浜でレストランを開業。
昭和30年(1955年)にこの地蓮沼でインディアンを開業したとのこと。
そして、ここを独立した人たちが近場では蒲田や池上にお店を出し、それぞれが独自の味付けを
施してお店の個性を出しているとなると、それはそれで面白い話です。
(なんだか大勝軒の様ですね)
こちらが蓮沼のインディアンの外観。
駅の改札口から通りを渡り交番脇の交差点の奥にひっそりとあります。
これがインディアンの支那そば+半カレーセットだ!
週末ながらも昼時を少し回った時間帯だったので、空き席もありすぐに座れました。
お店は4人掛けテーブル数個とカウンターの構成です。
この周辺の3店舗の中では一番大きいフロアとなっているのは、さすが本店だからでしょうか?
ここへ来ると迷わず注文するのが、支那そば+半カレーのセット。
お腹の減り具合では支那そば単品という選択肢もあるにしろ、来てしまうとどうしても両方
食べたくなってしまいます(笑)。
早速オーダーをして待っていると数人のお客さんが入店してきます。
お客さんは女性のグループだったり、一人で来らている方だったりもいます。
お店の入りやすさもあるにしろ、女性に人気なのはやはり美味しいからなんだと考えます。
そうこうしているうちに、まずは支那そばの到着!
どうでしょうか??
見た目から上品さが漂ってきます。
具材はというと、シンプルにチャーシュー、ゆで卵、ほうれん草、支那竹です。
しかし、ここ蓮沼のインディアンは支那そばは上品さの中にも野生風味が少し前に出ていて
蒲田、池上の物とは微妙に味が違います。
スープを飲むと、とても奥深く優しい味なのはわかりますが、他の店と比較してなんだか
ワイルドな感覚も口の中に感じます。
焦し玉ねぎの風味なんでしょうか?味に少しパンチがあります。
(と言っても、この蓮沼、池上、蒲田の3店舗の味付けを比較してなんだけど。)
スープは基本のあっさり優しいけど奥深い旨みがあって全部飲めてしまいそうな美味いものです。
麵は地元の菅野製麺の縮れ細麺。(ここも平日オープン時に外販ものを見てみたい)
これも魅力的で細麺ゆえにズズッと軽く吸い込めます。
ラーメンを食べるときの醍醐味ですね。
そしてチャーシューですが、野性味を感じる味付け。やはり3店舗の中では野趣が強い味付けです。
逆にゆで卵がシンプルに甘く、ほうれん草もさっぱりとした味付けで全体のバランスを取った上に
支那そばとして整合させていることが素晴らしいです。
そんな感じで支那そばを楽しんでいると古式竹田式カレーが後を追って登場してきます。
こちらはどうでしょうか??
もう一枚。
少し寄って撮ってみたのですが、あまり変化がなかったかな(苦笑)。
こちらのカレーは支那そばをある程度食べたタイミングで出してくれます。
カレーの登場タイミングはこの付近の3店舗共通で時間をずらして提供されます。
要するに支那そばの味変のタイミング、カレーも優しい支那そばを味わった後で
よりおいしい個性を感じられる状態で食べてもらいたいという配慮でしょう。
見ての通り、具材は全くなくカレールーの中に溶けてしまっているものです。
味は最初に絡みが来ますが、何なんでしょう?かなりスパイシーで濃厚なやつ。
洋食系の味見当てだけれども、同じ風味のカレーって遭遇したことがない珍しい味です。
少し言うとこの味は苦みも尖っていて、味覚によっては焦げたような味わいに
感じることがあるかもしれません。
このカレールーも3店舗それぞれ味が微妙に違い、蓮沼を除いた2店舗は苦みが少ない
マイルドな味付けに変わっています。
そうは言っても、このカレーを食べて麵をすすりスープを飲むと口の中で優しいスープと
カレールーの苦みがあるスパイシーさがうまく混ざり合い食べたことのない美味さが口に
広がります。
蓮沼インディアンの支那そば+半カレーセット まとめ
じゃ、結果的にどうだったのよ?と言う話なわけだけれども、
辛物、家系など濃厚ラーメン好きの方には物足りなく感じる味付けかもしれません。
でも、ここ蓮沼インディアンの支那そばと古式カレーは一言で言っちゃえば、
それぞれ個性があって食べに行く価値のある美味い1品です。
支那そばの上品で優しい味わいの中に見え隠れする野趣風味、武田流古式カレーの
濃厚な味わい、それぞれの個性を二つを組み合わせることでもう一つ上の味ランクに
昇華させた支那そば・カレーセットは味覚の幅を広げてくれます。
経験して損はない味、セットと言えます。
そして、どうせなら今もある池上の店と味の違いを感じてみてほしいです。
こちら蓮沼が原点、粗削りだとすると、池上の店はその原点に池上店主の味付けに
少しマイルドさという変化が加えられていて、また違ったインディアン製支那そばと
カレーを楽しめますよ!
今日も美味しく楽しい時間を過ごすことが出来ました。
蓮沼インディアンさん、ありがとうございました。
お店情報(訪問時の情報です)
下のリンクから食べログへ飛びます。